ANYCUBIC MEGA X 3D

先ずはANYCUBICを購入すると梱包箱に本体ベース、アーム、フィラメントホルダー、それぞれをつなぐ接続配線などバラした状態で入っています。特に難しい組み立てではありませんのでしたので説明書の写真を見ながら組み立てられます。
3Dプリンター機械とは別に交換用ヘッド、ノズル掃除針、ヘラ、ピンセット、メモリSDカード、USBアタッチメント、組み立て工具1式が付属されております。
これだけのパックで5万円程度で購入できるのはチャレンジする気持ちになれる。商品評価コメントに初期不良などマイナス面もありましたが、自分が使っている限りでは全く問題はありません。ただ、造形物を作りながら失敗しないテクニックを知る必要はあります。トライ&エラーの中で得た自己テクニックを情報発信していきます。
目次
1.本体
2.スライサー
3.プラットフォーム

1.本体と付属パーツ
本体写真

付属品
初心者に有難い付属品の設定です。組立に必要な工具、プリンター使用時に必要な工具、交換部品、SDカードメモリまでも付属されています。
説明書は図解入りでわかりやすいと思います。(組立と初期動作確認に約2時間程度です。)

2.スライサー Cura
3Dプリンターは主にSTLデータを使用します。そのSTLデータを機械を動かす為のG-codeに変換してくれるのがスライサーです。ここではUltimaker Curaを使用してプリンターを制御していきます。Curaは他社の3Dプリンターでも出力が出来て、無料で使用することが出来ます。
Curaの操作方法は各種パラメータ設定をすることができます。項目が多く最初は手間どいますが、シンプルに考えたほうが良いかと思います。
パラメータ設定項目

品質
初期設定レイヤー高さ0.2㎜となっています。この数値は特に変える必要がないです。品質を高めたいと0.1㎜に変更しても時間がかかるだけで、あまり良い結果につながりません。
外郭
特に設定変更はしないです。
個人的に底層初期レイヤーパターンを同心円にしています。造形物の形状によりますが底層がキレイに見えます。コイン形状の様な円形はキレイに見えます。
インフィル
インフィル密度は15%~40%の間で使用してます。この数値は中身の密度のことで高くなると、当然プリント時間は長くなります。
インフィルパターンは主にジャイロイドに設定してます。
マテリアル
フィラメントの種類により設定温度が変わります。
PLAの場合は印刷温度200℃、初期印刷温度200℃、最終印刷温度200℃、初期レイヤー印刷温度は230℃にしています。その他は設定値のままでOK。
スピード
初期レイヤーだけを15㎜/sにしています。プラットフォームへの定着が良いように感じます。
サポート
必要な場合と不必要な場合があります。造形物の形状で判断が必要となります。
ビルドプレート密着性
個人的には接着タイプをブリムにして、ブリム幅を6㎜に設定しています。幅が広いほうが安定感が増します。
その他の設定項目は無視しています。

3.プラットフォーム
3-1.定着
フィラメントを積層させていくとても重要なポイントは、土台となる1層目をしっかりとプラットフォームに定着させることです。3Dプリンターを使いだし最初にトラブルに見舞われる事で、プラットフォームに上手く定着してくれない。なぜだろう??シボ状のガラス板も使っていくうちに定着が悪くなってきます。webで検索すると、ステック糊やヘアスプレーなどを使うと良いとありますが、プラットフォームが汚れるのが嫌で、自分は3Dプリンター用のプラットフォームシートを使っています。使用頻度により定着の安定性が低下してきますが、その時はシートの交換タイミングだと思います。時間をかけて積層した造形物が、完成間際に剥がれてしまうなんてショックな事を考えれば、シート交換することをお勧めします。

今使用しているプラットフォームシートは3M製3Dプリンター用プラットフォームシート3099AB 200×180㎜です。とても定着は良いと思ってます。
3-2.プラットフォームとノズルの間隔
プラットフォームの下の四隅に高さ調整用のダイヤルがあります。説明書にプラットフォームとノズルの間隔を約0.2㎜程度(カタログ紙1枚の厚み)に設定するとありますが、この間隔の設定がポイントです。プラットフォームは微妙に傾いていたり、うねりもあります。必ずしも均一な間隔を設定することは難しいです。(家庭用レベルの3Dプリンターなので致し方無いと思ってます。)
なので、造形させるエリア付近の間隔を重点的にチェックします。ノズルヘッドをX、Y方向に動かしながら均一な間隔が保てるように調整します。この設定を怠ると底部の定着の良し悪しに影響が出てしまいます。
写真は1層目のプリント中です。ベースとなるブリム幅は太めの6㎜に設定してあります。円を描くようなプリントラインが分かると思いますが、プラットフォームへの定着が悪いと綺麗な円は描けません。定着する部分と剥がれてしまう部分が出てしまい乱れたベースになってしまいます。その結果、積層していく段階で崩れてしまう可能性が出てきます。
1層目の定着が良いと安定した造形物がプリントされていきます。

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投稿日:2020年12月20日 更新日:

Laser職人