段ボール印刷のインク除去
段ボールにベタ印刷された箇所へYAGレーザーを照射しインクを除去させます。マーキング加工ですがこの場合はレーザー照射による発色では無く、照射することによりインクを除去し、下地を出す抜き文字といった感じです。1μ波長レーザーはインクは吸収しますが、紙はレーザーを吸収しません。その特性を活かした加工の一つです。
付加価値の低い段ボールへのレーザーマーキング加工はあまり聞いたことがありませんが、製品が小ロットで仕向地が異なったり、ロット番号印字など表示項目も多様にある場合は有効な加工方法とも言えます。インクジェットプリントが一般的かも知れませんが、時と場合によってはレーザーマーキングも印字方法の選択の一つとなると言えます。
写真は1μ波長帯のYAGレーザーでのトライです。
1枚目は段ボール白ライナーに黒印刷したものと、赤印刷したものを比べてみました。
黒インクへはレーザーが吸収されますが、赤インクへの吸収が悪いです。
色によって吸収率の違いがあります。
2枚目は段ボールK(クラフト)ライナーに黒印刷したものです。
マーキングは15㎜となっていますが、実際のサイズは8㎜です。下に表示されているのは1㎜間隔のスケールです。