ステンレスへレーザーマーキング
1μ波長のレーザーを用いれば、ステンレスへの加工が可能です。加工機の仕様により加工内容が変わりますが、主としてマーキング加工について取上げたいと思います。ステンレスと呼ばれる素材にも多数の種類がありますが、ここでは代表される3種類のステンレスについて、それぞれの違いについてまとめてみます。
スレンレスの種類
系統 | 鋼種 | 成分 | 特徴 | 価格 |
磁力 |
光沢 |
マルテンサイト系 | SUS410 | 鉄+クロム(13%) | 熱を加えると硬くなる。 | 安い | 有る | |
フェライト系 | SUS430 | 鉄+クロム(18%) | 建築用部材など。 | 安い(マルテンサイト系より高い) | 有る | 普通 |
オーステナイト系 | SUS304 | 鉄+クロム(18%)+ニッケル(8%) | 耐食性が高い。食器類や調理器具など。 | 高い | 無い | 強い |
以上が代表されるステンレス鋼の3種類です。
ステンレスはどの種類でも吸収率が良く加工できます。マーキング加工では黒系に発色します。エネルギー量により発色に違いが出ます。目視の感覚で表現すると、ブルー系に見えたり茶色系や黒系にも発色します。素材とレーザーの相性を知ると狙い通りに発色させることが可能にもなります。
写真:ステンレス304系
条件を変えると発色にも変化があります。光の反射で見る角度でも違います。
写真:ステンレス410系
2枚目の写真は拡大写真。条件の違いで発色の違いが良く分かります。
写真:ステンレス430系