焦げない和紙
和紙をレーザー加工する時に一番注意する事は焦がさないことです。特に薄く繊細な和紙はパラメーター決定に慎重になります。紙の繊維の状態や、漉き方で条件は変わり、何より素材の厚みが均一で無いことが加工の難しさを大きくします。
今まで加工に苦労した和紙は、和紙の雰囲気を出すための楮チップが入っている素材や、和紙の表面にPPが貼ってある素材、ガラスコーティングされている素材です。和紙+表面処理の場合、和紙が繊細であるため表面処理がレーザーの弊害になることになります。紙の中でも和紙のレーザー加工には注意が必要です。
その認識の中で偶然出会った和紙があります。機械漉きで製造された厚手の和紙で、和紙ハガキとして使用されていると聞いています。この紙はレーザー照射しても本当に焦げないです。CO2レーザーの波長は長く、吸収されると熱エネルギーとして素材へ影響を及ぼします。今までの扱った紙の限りでは、茶色系に発色します。
しかし、この和紙はほぼ紙の色と同じ色に発色します。焦げない。という訳です。
拡大写真ではわずかに焦げが見られますが、他の和紙と比べると焦げていないと言っても良いでしょう。偶然にも驚きの和紙を発見しました。
一般的な和紙へのレーザー加工。2種類とも同じように茶色に発色します。
和紙と同じ色に発色し結果的に焦げないです。