Laser 加工技術

レーザーで簡単カス取り

投稿日:

レーザーならではのワザ(技)ありなテクニックの紹介です。
細かな抜き加工で困り事と言えば
1.微細すぎて刃型が出来ない。
2.抜きカスの処理。
3.両面テープなど粘着系の場合、ブロッキングしてしまう。
など、あるのではないでしょうか。そんな場合に有効な加工方法がレーザー加工です。
 今回は、両面テープの微細加工をレーザーを用いて問題を解消します。実はレーザー設備だけあっても問題解消は出来ないのです。
必要なことは、多種類あるフィルム知識、フィルムの選択、貼り合わせ技術、そしてレーザー加工技術です。それら知識と技術があってこそのテクニックです。
 レーザービームは刃型と比べると厚み(ビームスポット径)があります。Co2レーザーは約100μ程度のスポット径があります。レーザービームが照射されると、その照射された箇所は熱により気化されます。そこが刃型でプレスした場合と大きな違いです。スポット径によりできた隙間がブロッキングを防ぎます。
 次は抜きカス処理です。抜きカスを下へ落とす場合もありますが、後工程や作業効率を考えた場合、製品を取った時に抜きカスだけを残すことが有効な場合もあります。その場合は抜きカスだけが残りやすいように、剥離バランスを計算しフィルムの構成を考えます。また、離型フィルムを剥がしやすいように背割れやタブを追加設計できる自由度はレーザーならではです。経験、知識、アイデアが活かされる加工技術です。
写真:加工事例

-Laser, 加工技術


コメントを残す

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

関連記事

ファイバー紙のレーザーカット

ファイバー紙とは?簡単に説明すると硬く柔軟性のあるプラスチックの様な紙のことで、原材料はもちろん紙となります。『脱プラ』が求められている中での代替品として注目の素材だと思います。 では、そのファイバー …

和紙ラベルレーザーカット

和紙ラベルレーザーカット 素材はベースの和紙に粘着加工が施されている和紙粘着ラベルです。和紙ラベルの使用用途は色々とありますが、お酒の瓶ラベルに用いられたりと、和をモチーフするのに最適な素材です。何よ …

プロッター式レーザー

プロッター式レーザー加工機 今回紹介するレーザー機は、パルス発振CO2レーザーを搭載し加工エリア(座標XY)をリニアモーターで制御するプロッター式レーザー機になります。今回視察したプロッター式レーザー …

レーザーマーキング技術

CO2レーザーを用いて写真やデザインを木製品に印字します。伝える表現方法が難しいですが、印字すると言う表現よりも『焼付ける』、『彫刻』、『マーキング』と言った方が良いでしょうか。 そのレーザー彫刻をパ …

YAGレーザーマーキング

YAGレーザーマーキング:素材/アクリル(黒)キャスト材 素材アクリルと1μ波長レーザーとの相性です。透明のアクリルの場合は透過してしてしまいますが、黒であれば吸収し乳白色に発色してくれます。今回のア …

Laser職人