PET0.05㎜ ドットパターン加工
素材はPETフィルム、厚み0.5㎜。そのPETフィルムにドットパターンをマーキングする加工があります。
ドットの穴径はレーザースポット径になります。寸法的には熱影響も含めると約150μ程になりますが、パルス幅、時間による熱影響でドット径は変化します。レーザー波長帯の中ではではCO2波長帯は一番長く、熱エネルギーにより加工を施します。したがってCO2レーザー波長では熱影響は避けられません。ドット径や熱影響による隆起については検証が必要になります。
今回はドットパターンとラインのトライになります。ドットパターンは0.25㎜ピッチから0.4㎜ピッチまでを0.05㎜刻み。ラインは0.15㎜ピッチから0.3㎜までを0.05㎜刻み。加工深度の狙いは素材の中間辺り0.25㎜です。加工深度の測定ができませんので目視と経験値により条件出しをしました。
先ずはドットマーキングですが0.25㎜ピッチとなるとドット径が約0.15㎜なのでドットとドットの間は0.1㎜です。熱影響を多く受けている箇所はドットとドットが干渉してしまっています。
0.3㎜ピッチは熱影響で干渉することなく綺麗にマーキングされています。
次はラインマーキングですが、熱影響を少なくするためにスキャナスピードを上げてトライしましたが、均一な寸法が得られません。パルス間隔は計算上0.08㎜ピッチでビーム照射されますが、安定した結果が得られませんでした。太さにバラつきが出ています。
安定した結果を求めるとなると、パルス制御が理想的です。0.1ピッチ間隔に2ショットのビーム照射で安定させました。結果としても綺麗なマーキングになっています。
ただし、マーキングタイムは上がってしまうため、どちらを選択するかは検討する必要があります。
素材厚が0.05㎜ということもありデリケートなパラメーター設定が必要でしたが、もう少し出力を上げられれば違った結果も得られたと思います。